「独善的ですか?『(背景で)ロンギヌスの槍は?』」
●これで「ロンギヌスの槍」の話が出てくるの2回目だね。
重要な物のような気がするよ。
あと、アダムにDNAを挿入したの?
疑問がたくさんあって書ききれないよ。
●↑ロンギヌスの槍はヨハネの福音書、第19章から来ている。
33.しかし、イエスのところに来ると、イエスがすでに死んでおられるのを認めたので、そのすねを折らなかった。
34.しかし、兵士のうちのひとりがイエスのわき腹を槍で突き刺した。
すると、ただちに血と水が出て来た。
35.それを目撃した者が証をしているのである。
その証は真実である。
その人が、あなた方がたにも信じさせるために、真実を話すということをよく知っているのである。
36.この事が起こったのは、「彼の骨は一つも砕かれない。」という聖書のことばが成就するためであった。
マギの名前と同じように、ロンギヌスの槍の名前は聖書では言及されず、後で付け加えられたものなんだ。
●「2000年8月15日」と言うテープから始まり、巨人の動力源が葛城(ミサトのパパだと思われる)の「スーパー・ソレノイド」、あるいはS2理論でのみ説明できるかについて語られる。
碇は巨人を視察する調査隊に参加していると言及される。
誰かがロンギヌスの槍について質問する。
もう一つの重要な断片は、「来月(9月)13日に物理的接触実験が予定されている」ということだよ。
次に「アダム」で起こされる災害のシーンがオフスクリーンで示される。
さらに、アダムの巨大な手がカメラの方へ迫ってきて映像が途切れるが、これは国連の極秘映像であることが分かる。
碇はアダムを調査する調査隊と南極に行ったと推測できるんだけど、アダムによって引き起こされる「接触実験」は暴走する。
ロンギヌスの槍とは明らかに、抑制のメカニズムのようなものだろう。
「最後の仕事か……。」
●加持はひなびた地域の公衆電話でミサトに電話しようとするが、留守番電話になる。
次にネルフのIDカードを見下ろして、不吉にも指摘する。
「まるで血の赤だな。」
「加持リョウジ、この事件の首謀者と目される人物です。」
●ミサトは、加持が冬月誘拐の嫌疑を受けていると告げられる。
彼女はネルフのIDカードと銃を返さなければならない。
彼女は拘留さえされてるんじゃないかな。
「君とゆっくり話をするためには、当然の処置だ。」
●「会議室」ではなく、ゼーレのモノリスが初めて登場する。
冬月は彼らに話しかける。
ここでまた疑問が起こるんだけど、加持が冬月をここに連れてきたのかな?
彼はゼーレと共謀しているのか?
彼らは「冬月先生」と冬月のことを呼んで、1999年の京都の回想シーンになる。
「碇? いいえ。」
●その頃は、冬月は大学教授だったみたいだ。
彼は居酒屋で別の教授から、「碇」という名の優秀な女子大生のことを知らされる。
「家庭に入ろうかとも思ってるんです。」
●冬月は女子学生と会うが、実はシンジのママであることが判明する。
彼女は結婚を考えていると言い、冬月がこの事実に少し好奇心をそそられているように見えると考えざるを得ないな。
「エヴァンゲリオン初号機。」
●モノリスの場面に戻り、エヴァンゲリオン初号機がS2機関を摂取したから「神になった」と指摘し、何を意味するのであれ、それが存在するという事を嘆いて、ゲンドウを信頼していいのかはっきりと疑問視しているね。
●ゼーレは、使徒からS2機関を摂取した初号機のことを人間が造った神だと考えていて、ゲンドウが持つことを嫌がっているね。
「一度お会いしたかったんですよ。」
●ゲンドウは明らかに若いときにトラブルを起こしており、冬月が最初は彼のことを好きじゃなかったというのはおもしろいね。
●1999年の場面に戻り、冬月は若い六分儀ゲンドウに会ったけど、あまり好きになれないようだね。
ゲンドウは昔は敵愾心まるだしだったことが分かる。
また、ユイとハイキングしているとき、ユイがかなりゲンドウに引きつけられていることを知らされる。
ゲンドウはバックにゼーレがいるからユイとつき合っていたというのが「仲間内での通説だった」と冬月は告白する。
●ゲンドウは昔、六分儀だった。
登場人物の名前の言葉遊びみたいなものがあるね。
発音が同じだけど漢字が違うもののいくつかは間違っているかもしれないけど、各登場人物に当てはめてみたよ。
ゲンドウ:六分儀は文字通りに言えば六分の一。
ゲンドウは言と動を意味する。
だから、彼の名前は科学的な論理を暗示しているね。
あるいは、ユイと反対に、ものを細かく分けるものであり、ものに名前を与え、分析して、解剖学や天文学のように答えを見つけることだ。
その途中で、全てのものが死ぬんだ。
ユイ:碇は錨。ユイは唯だ。
だから源として立つものだね。
あるいは、ゲンドウとは反対に、初めから答えを知っている/持っている人だよ。
シンジ:シンは神、ジは児。
だから彼は特別な選ばれた者だよ。
彼には最悪なことに、たくさん苦しむために選ばれた人だ。
レイ:レイは零。
アスカ:アスは明日。
ミサト:サトは郷。
リツコ:リツは律、つまり規則や命令だ。
冬月:コウゾウは構造だ。
冬月は冬の月だね。冷たく見えて、太陽がないと輝けないものだ。
お母さんの赤城:ナオコのナオは直。
彼女は研究に集中する、ゲンドウを求める、ユイを嫌う、最初のレイを殺すなど欲望に正直だね。
綾波、惣流、葛城、赤木は日本の帝国海軍の軍艦から付けられた名前だね。
●↑あと、冬月もアシスタント・トリオ、青葉、伊吹、日向も入るね。
庵野は大の海軍オタクみたいだね。
「セカンド・インパクト、20世紀最後の年にあの悲劇は起こった。」
●冬月はセカンド・インパクトに軽く言及するけど、それをめぐる状況はほんの少し前より明らかになっていると思う。
ゲンドウはアダムの秘密を研究するために、ユイの生物学研究(と資金)がほしいんだね。
「接触実験」は恐らく生物学実験みたいなもので、恐ろしいほどに失敗したんだろうな。
●「碇ユイ」——シンジの母ちゃん?
エヴァの背景で科学的な役割を演じていたとは全然考えていなかったよ。
●ネルフの前身は南極にあって、アダムにDNAを注入しようとして、これが原因でセカンド・インパクトが起きたんだね。
もちろん彼らにはそれが起きる日付が分かっていた。
何かを発見したんじゃなくて、彼らが実験をしたんだからね。
「今頃南極行きかね?」
●2002年の場面になり、冬月がもともと廃墟だった場所で無免許の医師として働いているところが示され、会話によって日本では夏が永続的に続いていることが分かる。
彼は国連によって、南極で起きた事故の調査に召喚される。
「君か。よく生きていたな。」
●南極がまた出てきて、最初に登場したときと同じ様相だ。
赤い海(前回この地域が示されたときに呼ばれたように「死の海」)があり、いくつかの氷山が転々と立っている。
冬月はセカンド・インパクトの前日に調査隊を離れて生き残ったゲンドウに会う。
冬月の声優さんはとても良い仕事をしたと思うよ。
だって、ゲンドウが今やユイと結婚して、シンジという子がいる事実にとまどい、ショックを受け、怒りがわくのを抑えようとしている声がうまく表現されている。
●「生きていたとは驚きだ。」
彼らは船上で会うんだけど、そこに着くまでに恐らく何週間かはかかっているはずだ。
なんで、もっと早く会ってないの?
冬月に話しかけるときの若いゲンドウの顔にいつも浮かぶ狡猾そうな微笑みは、なんて不愉快なんだ。
「例の調査団のただ1人の生き残りです。」
●孤立しているミサトが映り、彼女は孤独が「厭なことを思い出させる」と言う。
彼女が保護された基地に配置されている将校が、彼女は2年も話していないと冬月に語る。セカンド・インパクトをめぐる出来事は基本的に謎で、唯一知られていることは多くの生物が死に、光の巨人がそこにいて、死の海に加えて隕石孔がそこに残されたということだけだ。
冬月は一瞬現れた「隕石の衝突」という説をとらず、「キール」とゼーレが背後にいることを知る。
「セカンド・インパクトの裏に潜む、君たちゼーレと死海文書を公表させてもらう。」
●冬月は災害についての真実を公表するとゲンドウとゼーレを脅す。
ゲンドウは自然状態のジオフロントに冬月を連れて行くことで対応する。
そこはまだ都市が造られていない。
ゲンドウはジオフロントが人間が造ったものではなく、「誰かがここに残した」ものだと言う。
冬月はおもしろいことを指摘する。
南極には別のジオフロントがあるんだ。
これによって、ネルフがなぜジオフロント内にあるのかという事が変わってしまうね。
●ネルフ本部がある隕石孔は人間に作られたものではないんだね。
そのほうが信じられるな。
●冬月はエヴァンゲリオンを見せられる。
最初はアダムだと勘違いするんだけどね。
ジオフロントで活動する組織は「ゲヒルン」と呼ばれている。
この時に冬月はゲンドウ信者になったんじゃないかと推測できるね。
●もちろんエヴァは楽園でのアダムの妻を意味するんだけど、その名前に気がつくのに21話もかかったなんて!
天使とかそういう聖書的なものが関連しているのにね。
神に誓うけど、私の脳はたまに働かなくなる方だと思う。
●↑そんなに自分を責めないで。
君だけじゃないよ。
私も文字通りビデオを一時停止にして、「何て馬鹿なの、自分!」と思った。
●↑まあ、おもしろいよね。
複数回見直している私としては、これは拾いものだったよ。
あなたに敬意を払うよ。
でも、「エヴァ」は「エヴァンゲリオン」の略語だと思うんだ。
これは「伝道者(エヴァンジェリスト)」という言葉の派生語だよ。
神話を意図的に参考にしているのとは違って、これはそういうものじゃないと思うな。
でも、良い発見だ。
●↑でもエヴァというのはドイツ語でアダムの妻の名前なんだから、「外国語」の視点というのも考えられるよ。
●↑その通り。
あと、エヴァンゲリオンは「ゴスペル(福音)」というよりもかっこいい語/名前だよね。しかもドイツ語には「エファンゲリエン」(単数形でエファンゲリウム)という語があるんだよ。
これはマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つの福音書のこと。
●↑それは両方の意味だと思うよ。
聖書の伝承では、リリスはアダムの最初の配偶者で、イブは第2の妻だからね。
エヴァは両方のシンボルとして作用するように想定されたんだよ。
エヴァンゲリオンは「響きがかっこいい」し、エヴァはアダムと関連があるからね。
「一時失語症になったそうですが、今はブランクを取り戻すかのようにベラベラとよくしゃべります。」
●リツコは母に、今ではしゃべれるようになっているミサトに会ったことを語る。
1週間連続で加持と寝ていて大学の授業をサボったことで、リツコはミサトを叱るね。
「そのシナリオのままだと十数年後に必ずサード・インパクトが起こる。」
●冬月はユイにおもしろいことを言うね。
ゼーレによって使われている死海文書によると、サード・インパクトが「今から約10年後に」起こるだろうというんだ。
●サード・インパクトが約10年後に起こるだろう、冬月はユイにそう言う。
死海文書で予告されていることらしい。
彼女は被験者となるが、それはシンジの良い未来を望んでいるからだと言う。
事実、ユイは実験の日にシンジを連れてきて、彼はその日そこで母が消えるのを見てしまう。
「わかっている。冬月、今日から新たな計画を遂行する。」
●次に2004年の場面になり、ユイが接触実験で死んだと聞かされる。
リツコの母(ナオコ)は恋愛の嫉妬のせいで、これを望んでいたと語る。
ゲンドウは新しいプロジェクト、神になる手段である「人類補完計画」を始めると冬月に告げる。
●シンジの母さんは失敗したエヴァの実験で亡くなったんだ。
私には何らかのエヴァに関連することで彼女が亡くなったという考えがあるんだけど、確かじゃないね。
●ユイはシンジのために全部やって、ゲンドウはただの糞野郎だったわけ?
じゃあなんで彼は人類を改造したいの?
●↑彼は人類を改造したいわけじゃないよ。
ユイを取り戻したいんだよ。
●↑誰かが言ってたように、ユイの死後、彼は基本的に気のふれたマッド・サイエンティストだよ。
でも、このエピソードで副司令が、彼は最初はゼーレに取り入るためにユイとつき合っていただけというようなことを言ってたね。
●「以前には誰も成功しなかった神への道」と彼は言って、影が十字架状になっているね。
●リツコは、母がマギ・システムの基本理論を完成したと聞いたあと、ゲヒルンの技術部に参加する。
彼女はナオコとゲンドウが司令部でセ〇クスしているのを見てしまう。
●おっと、ゲンドウは赤木博士とセ〇クスしてる。
「シンジではありません。知人の子を預かることになりましてね。」
●彼らはロリ・レイに会い、ゲンドウは「知人」の子どもだと言い張るけど、私達はその知人にまだ会っていないよね。
ナオコはレイがユイにそっくなことを指摘する。
レイについて少し調べてみると、ナオコは調べる物がなにもないことを発見する。
彼女のパーソナル・データはすべて削除されているんだ。
「あんたなんか、死んでも代わりはいるのよ、レイ。」
●リツコは今や完成したマギについて母と話した後、そこを離れる。
そこへ、ロリ・レイが入って来て、ゲンドウがナオコのことをプライベートで「用済みのばあさん」と呼んでいることをうっかり漏らしてしまう。
で、彼女を窒息死させる。
彼女はそれを恥じて、上からマギ・システムへ飛び降りて自殺してしまうんだ。
●レイはユイから作られたクローンか何かで、明らかに複数の「彼女」がいたんだね。
●「あんたは死んでも代わりはいるのよ、私みたいにね。」——何という真実。
レイには代わりがいるし、赤木は娘に取って代わられる、ゲンドウのベッドでも。
しかも、赤木はユイの代わりだ。
本当にユイに代われる人はいないんだけどね。
●↑赤木は自分が創造したマギにも取って代わられるね。
「よう。遅かったじゃないか。」
●加持は冬月を解放する。
冬月はゼーレに拉致されて、加持によって救われたのだろうか?
いずれにせよ、加持はオフスクリーンで殺されてしまう。
●加持は対立し合っている全てのヤツラとまだプレイしようとしているが、彼の首にも縄がかかっているようだ。
誰か親しい人と会うが、その時銃声が……。
●彼を殺したのがゼーレだというのは確かかな?
●↑この時点でシリーズから提供されている情報をもってすると、ゼーレかネルフのどちらかだよ。
ゼーレの方が彼を殺す理由を持っているようだね。
私見ではゼーレの誰かが彼を殺したんだよ。
「あんた本当に馬鹿よ。」
●ミサトが家に帰ると、シンジもSDATとヘッドフォンをして戻っている。
彼の精神状態は良好とは言えないようで、ミサトも厳しい表情をしているね。
前回以来一緒に座るのはこれが初めてだろうか?
加持は留守番電話にメッセージを残していて、それを聞いて彼女は号泣する。
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